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ツバキ油といえば、古来より日本人が愛し、利用してきたことは有名ですが、非加熱精製の「生の椿油」には、これまで知られていなかったツバキ油の力があることが、大学の研究室との共同研究でわかってきました。「生の椿油」には、保湿力が高い・浸透性が良い・肌なじみが良いという特長があります。なぜそのような特長を持っているのかは、科学的に解明されていない部分もあり、引き続き少しずつでも科学的なアプローチによってツバキ油の真の力を解き明かしていくことが、弊社の使命であると考えております。
化粧品業界では、近年、さまざまな外国産の植物油(オリーブオイル、ホホバオイル等)が登場しておりますが、国産ツバキ油の実力には代えがたいものがあります。
ツバキ油の実力、「生の椿油」の素晴らしさをご理解いただき、実生活に役立てていただければ幸いです。
株式会社 椿
代表取締役社長
Japoneira®の生の椿油が、他の椿油と違う7つの点
1. トランス型脂肪酸ゼロ

Japoneiraの「生の椿油」は、非加熱にこだわった特許製法で作られています。精製タンクに入れられた原油は、圧力も熱も加えることなく、自然に上から下へ落ちていきながら、活性炭と高分子フィルターによって濾過され、不純物や色、臭いが取り除かれていきます。
Japoneiraが非加熱にこだわり、独自の精製法を採用しているのには理由があります。それは、トランス型脂肪酸をまったく含まないスキンケアオイルを目指したからなのです。
ツバキ油の場合も、加熱精製を行うとトランス型脂肪酸が生まれてしまいますが、私たちが採用している非加熱精製では、トランス型脂肪酸が生じることはありません。現在、トランス型脂肪酸を含むオイルを皮膚に塗った場合の影響については、まだ明らかになっていません。しかし塗布とはいえ、人体に使用するのは望ましいとは言えないでしょう。
※トランス型脂肪酸は分子構造が変化した脂肪酸を有する不飽和脂肪酸で、マーガリンやショートニングなどの加工油脂や、これを原料として作られる食品、精製植物油などに含まれています。食品として摂取した場合、善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やす、動脈硬化に伴う心臓疾患のリスクを高めるなど、健康への悪影響があると言われています。
2. 保湿力2.5倍

非加熱にこだわることでトランス型脂肪酸ゼロの世界で初めてのスキンケア用ツバキ油が誕生しました。また、この弊社独自の非加熱精製は、ツバキ油の実力をさらに引き出す結果となりました。
それは、保湿力の差です。Japoneiraの生の椿油は、加熱精製のツバキ油の、じつに2.5倍の保湿力を持っているのです1。
さらに、試験では、それぞれの人の水分蒸散量に着目しました。すると、もともとの水分の蒸散量が多く、皮膚のバリア機能が低下している人の方が、生の椿油を塗ることによって、水分蒸散量を抑える働きが大きいことがわかりました。これは、お肌が乾燥しやすい人の方が、より高い効果を実感できることを示しています。
1.保湿力の比較試験は、北海道薬科大学・薬剤学研究室で行われました。まず、健康な大人の皮膚の、ツバキ油を塗る前の皮膚(表皮)からの水分の蒸散量を測定します。その後、Japoneira生の椿油と、加熱精製によるツバキ油を、それぞれ塗って一定時間おいたあと、皮膚からの水分の蒸散量(経表皮水分蒸散量)を測り、塗る前の水分の蒸散量と比べました。結果は、Japoneira生の椿油を塗ったあとは、皮膚からの水分の蒸散量が低下しましたが、加熱精製のツバキ油では、塗る前と比べ水分の蒸散量の大きな変化は見られませんでした。
3. 酸価値のコントロール
ツバキ油は、元来酸化しにくい油です。ツバキ油に85%以上も含まれているオレイン酸(オレイン酸:皮脂の主な成分でもあります)は、その分子構造により、酸素と結びつきにくい特徴を持っています。 オレイン酸を85%も含むツバキ油は、植物油の中でも、特に酸化しにくい油と言えるでしょう。
とはいえ、搾ったままのツバキ油は少しずつ酸化が進みます。Japoneiraのツバキ油は非加熱精製法にこだわり、ゆっくり確実に酸化物質を取り除くうえに、厳しく酸価値2をコントロールしています。過酸化物質は人体に悪影響があり、また脂肪酸が酸素などで変質すると臭いが出てくるため、酸価が低いほど油の劣化を防ぐことができます。

独自の非加熱ろ過精製法により、ジャポネイラ「生の椿油」は酸価2以下、最高品質の「The JAPONEIRA」は酸価1以下と、非加熱精製でありながら、極めて低い酸価を実現しています。
2.油脂の中に含まれる遊離脂肪酸を示す値で、遊離脂肪酸が少ないほど酸価の数字は低くなります。(酸価2は酸価1の2倍の遊離脂肪酸の量を表します。)
なお、加熱精製のツバキ油のばあいは、酸価を下げるために、一般的には苛性ソーダを添加し、石鹸化した遊離脂肪酸を遠心分離で除去する方法がとられています。 また、精製により酸価を下げたとしても、加熱精製でトランス型脂肪酸が発生してしまうのは、先のとおりです。
※苛性ソーダは、毒・劇物取扱法や薬事法で劇物と指定されている薬品です。「苛性」とは、皮膚を腐食させる性質があるという意味です!
4. 肌なじみのよさ

ツバキ油は生来、人の肌の角質層にあるラメラ構造になじみやすい微量成分を含んでいます。加熱精製すると、このツバキ生来の微量成分は、分解されてしまいます。これが分解されないように、搾油から精製過程まで全く熱をかけない非加熱ろ過精製法で作ることで、「スッと肌になじむ」「サラサラ」とお褒めいただくオイルになりました。
5. 国産のヤブツバキの種子のみを原料に

「椿油」と名乗っていても、原料には中国産のチャ油(サザンカによく似た品種の油茶から搾った油)などを使っているものも少なくありません。
日本薬局方や医薬部外品原料規格には「ツバキ油とは、ツバキ科ヤブツバキの種皮を除いた種子から得た脂肪油である」とあります。
「ツバキ油」とは、日本の固有種であるヤブツバキ(学名カメリア・ジャポニカ)の種子から搾った油のことをさすのです。ツバキ油の主な産地には、伊豆大島・伊豆利島・五島列島などがありますが、その生産量はとても少なく、ほとんど日本国内でしか採れない大変希少な油です。商品名やキャッチコピーに惑わされず、お手持ちの椿油製品の「成分」欄を見てみてください。
Japoneira シリーズの成分表示

●成分欄にカメリア種子油、ユチャ種子油、アブラツバキ、トウツバキ種子油・・・とあれば、ツバキ属の多様な樹種のいずれかの種子油であり、残念ながら国産ヤブツバキではありません。ヤブツバキは日本の固有種ですが、その他のツバキ属の樹種は中国が本場で、じつに多くの種類があります。現地では、食用や工業用に使われているようです(『中国樹木誌』より)。
●成分欄に色々な成分が並び、末尾の方に「ツバキ油」とある場合、成分表は配合量の多い順の記載が義務付けられていますから、これも残念ながらツバキ油はあまり含有されていないということです。
6. 明確なトレーサビリティ
原料のヤブツバキの種は、伊豆大島の皆さんからは直接、また伊豆諸島の島々(新島、式根島、神津島、三宅島)からは農事組合法人を通じて買い取り、原産地や収穫者を記録しています。
7. 約7割のお客さまがリピーター
極上の「生の椿油」ができるまで
- 1.
- ツバキの花が咲きます
ヤブツバキは日本古来の椿の原種で、学名は「カメリア・ジャポニカ」。花が咲く時期は地方によって違います。伊豆大島は日本列島で最も早く開花し、9月から咲き始めるものもあり、3月までが見ごろです。日本人は寒い時期に凛と咲く椿の花の美しさを愛すると同時に、生活の様々なシーンで活躍するツバキ油を大切にしてきました。

つややかな緑の葉、まっかな花のコントラストが美しいヤブツバキ。株式会社椿のある伊豆大島は、島全体に300万本以上の椿があると言われている椿の島です。1月下旬から3月下旬までは毎年「椿まつり」も開催されています。
- 2.
- 緑色の実がなり、薄紅色へと変わっていきます
椿の花が散ると、緑色の小さな実がつきます。緑色の実は6月初めには薄紅色に変わり、暑い夏の日差しを浴びて、直径5~6cmに成長。完熟して茶色くなると、実が3~4つに割れて、種が顔を出します。自然に落ちてきた実を収穫。伊豆大島では9月から島を挙げて収穫が始まります。

1つの実は3部屋に分かれていて、中に3個ずつ種が入っているのがバランスがよい実。はぜていない実は、干してはぜさせてから種を取り出します。
- 3.
- 搾油に適した種子だけを厳選
上質なツバキ油を作り上げるために、種子は厳選。収穫した種子を一粒ずつ手作業で選別します。虫に食われた種子や、あまり身の詰まっていない種子を、ていねいに取り除きます。選別した種子は、水で洗浄し、乾燥させます。

集められた種子を、一粒一粒、手と目で確認し選別。「The JAPONEIRA(30ml)」には約300個もの種子が使われています。
- 4.
- 搾油機で種から油を搾ります
種子を手作業で少しずつ搾油機に入れて油を搾り取ります。搾油機から出てくる油は、ツバキ油特有の黄金色をしていますが、種の皮や実も混じっていて、透明度は高くありません。これを精製し不純物を取り除くと、無色透明でピュアな「生の椿油」が生まれるのです。

乾燥させた種子を搾油機にかけると、黄金色の原油が出てきます。搾油室には椿油特有の、日なたのような香りが漂います。
- 5.
- 活性炭と高分子フィルターで濾過
搾り取った油は、株式会社椿独自の特許技術である非加熱濾過精製タンクに入れられます。油は上から下へ、活性炭と高分子フィルターをゆっくりと通過していきます。この過程を数回繰り返すことで、不純物が取り除かれ、無色透明のサラリとしたオイルへと変身します。

非加熱精製タンクが並んだ産場。圧力を加えることなく、自然に油が落ちていく力で、精製が進んでいく。
- 6.
- 手作業で容器に充填
できあがったオイルをボトリング。ていねいに濾過された生の椿油は、容器への充填も一本一本手作業で、ていねいに行われています。非加熱精製されたツバキ油は、加熱精製によって生まれるトランス脂肪酸もゼロ。肌にやさしいオイルです。

プッシュ式のガラスの容器に充填される生の椿油。椿の恵みを最大限生かした製法は、大量生産とは無縁です。
- 7.
- Japoneira®「生の椿油」として完成
自然の椿の力を最大限生かすために、ゆっくりと手間暇かけて作り上げるJaponeira®の生の椿油シリーズ。国産のヤブツバキだけを原料として使うこと、圧力や熱を加えずに精製を行うこと、安心・安全な産品をフレッシュなままお客様にお届けすること、これが株式会社椿のお約束です。

ピュアな生の椿油100%の「The JAPONEIRA」「生の椿油」や、生の椿油の特徴を活かした「椿のミスト」「ネイルケア」「シャボン」など。